初心者向けファスティング実践ガイドと注意点〜栄養士が3日間のファスティングに初挑戦〜「ファスティングを成功させるための断食期の過ごし方」
2024/11/12
2日間の「準備期」を終え、いよいよ3日間の「断食期」に入ります。先日は、「準備期」の様子を紹介しました。https://hori3.com/archives/97
この「準備期」の過ごし方によって、ファスティングの効果が変わってくるとされています。「断食期」の体の負担を少なくするためにも、「準備期」も疎かにせず、食事や睡眠からできることをやっていきましょう。「準備期」なしでいきなり、「断食期」に入るのは、体への負担も大きく、思わぬ体調不良にもつながる可能性があるので、それは避けましょう。
目次
ファスティングを成功するための断食期の過ごし方〜3日間のファスティングスケジュール〜
「断食期」での過ごし方や、体の変化など、今回、実践してみて感じたことを紹介します。基本的に「断食期」は酵素ドリンクを水で割ったものと水、アミノマキアというサプリメントだけで過ごします。今回は、「マナ酵素」という酵素ドリンクを使用しました。
この酵素ドリンクを水で割ったペットボトルを用意します。具体的な量や過ごし方は以下の通りです。
- 酵素ドリンク(原液)150mℓを水350mℓで薄める。(計500mℓ)
- 薄めたドリンクを1日に1ℓ飲む (1日あたり500mlのペットボトル2本)
- 1日あたりの摂取カロリーは651kcal
- アミノマキアは1日3包
- その他、水1~2ℓ飲む (水分補給)
特製ドリンクの見た目
酵素ドリンクの見た目は、まるでお茶。そして、味は、予想以上に甘く、フルーティー。もっと、独特の臭みがあり、苦いものをイメージしていたので、少し驚きでした。最初の1口目は少し、抵抗がありましたが、すぐに慣れてきて思ったより飲みやすかったです。ただ、毎日飲めと言われたらうーん。身体には良さそうだけども。ただ、慣れたらクセになりそうな味ではありました。人によって好みは分かれると思いますが、決して無理して、飲む感じにはならないと思います。一方、アミノマキアの方は黄色の見た目です。「いかにも薬」という見た目と匂い。ただ、こちらの方は、グレープフルーツのような爽やかな味で非常に飲みやすかったです。
1日目の過ごし方 〜酵素ドリンクはこまめにちょびちょびと〜
断食期では、この酵素ドリンクが食事代わりになります。「1日3回で飲みきるのではなく、少量ずつ飲むのがポイント。」飲む頻度は「お腹がすいてきたな」と思ったとき。一気に飲まず、持ち歩いて少量づつ飲みます。普段の水分補給も同じで、「一気に飲まずこまめにちびちびと」。一気飲みは身体に吸収されません。ただ、消化器官を通過して、排出されてしまうだけとなります。
空腹感も感じる1日目
断食期1日目の昼ごろに「お腹がすいたな」と感じ始めました。ここからは空腹感との戦いです。空腹を感じたら、酵素ドリンクを少し口にします。酵素ドリンクは、甘味もあるので、少し口にしたら、満足感も感じます。そのほか、コップ1杯分を目安に水を飲みます。大体、30分〜1時間おきに、お腹がすいては、酵素ドリンクを少し飲むの繰り返しで過ごしました。「お腹が空いたな」と感じることもありましたが、特に大きな体調の変化はありませんでした。
断食期1日目の夜にはなんと・・・
お腹がすいてはこまめに飲む。この繰り返しで、なんとか、夕方を迎えました。すると、不思議なことに、さっきまで感じていた「何か食べたいな」という感情がどこへやら。気づいたら、お腹が空かなくなってきました。ただ、「食欲がない」という感情とは違い、不思議な気持ちでした。まるで、ゾーンに入った感じです。こうして、特に苦痛を感じることもなく順調に1日目を終えました。
2日目のスケジュールと体調の変化
断食期2日目も基本的な過ごし方は、1日目と同じです。酵素ドリンクと水をこまめにちょびちょびと飲んでいきます。常に飲める状態を作るために、水や酵素ドリンクは、持ち歩き、体の近くに置いておきましょう。食事も立派な水分補給です。1日3食食べると、摂取できる水分量は約1.0-1.5ℓとなりますが、「断食期」は、食事ができないので、いつも以上に水分の摂取量が少なくなってしまいます。季節によっては、喉が乾いてない場合もあるかと思いますが、「断食期」も時間などを決め、1日2ℓは水分補給できると良いです。尿の色などを参考に、常に尿が透明or薄い色の状態を保っていると良いでしょう。
空腹感がなくなる2日目
2日目は、不思議なことに朝起きた時から、空腹感は全くありませんでした。その後もお腹が空くことはなく、夜を迎えました。酵素ドリンクを飲むことで、1日あたり630kcalと最低限のエネルギーは摂取できるため、あまり空腹感は感じないのかもしれません。体の変化としては、朝起きた時から、なんとなく全体的に体が軽いかなという感じで、体調は良好でした。普段と変わらない感じで仕事を行いました。(病院での栄養士業務)
この期間になると、人によっては、「だるさや、頭痛・吐き気」などの症状が現れることもあります。これは、好転反応といって、新しい刺激に対して体が反応しているという現れです。体が順応するまでの一時的な現象だともされています。特にそのままでも、問題はないとされていますが、症状がきつい場合は、無理せず、中断することも検討する必要があります。
3日目の過ごし方と体の変化
いよいよ最終日です。ここまで空腹感もなく、体調も大きな変化はありませんでした。2日目の夜は、入浴後、すぐに眠たくなりました。寝つきもよく、3日目の目覚めは気持ちの良いものでした。3日目の朝には、はっきりと感じるほど、お腹周りがすっきりとしてました。また、体のできものや痒みがなくなりました。
空腹感は感じませんでしたが、匂いには敏感になりました。高速のSAによったのですが、遠くからでも屋台の匂いが分かるくらい敏感になった気がします。また、自然と食べ物の看板が目につくようになっていた気がします。お腹はすいてはいないのに、とても不思議な気持ちでした。本能では、やはり、「何か早く食べたい」と感じていたのかもしれません。ただ、辛いという気持ちは全くありませんでした。そのまま、意外とすんなりと、夜を迎え、断食期が終わりました。明日からいよいよ、食事ができると思うと、とてもうれしくなりました。
3日間の断食期を過ごした感想
「断食」といえば、修行みたいなイメージで、精神的にも肉体的にも、我慢して苦しいものだと思っていました。生ぬるい根性では断念してしまうとも思っていました。しかし、実際にやってみると、予想以上に空腹感がなく、スムーズで普段とあまり変わらない生活でした。本当にこれでいいのかと思うくらい、何もなく順調に3日間過ごせました。そういった意味では、準備期、回復期も含めた「1週間のファスティング」のハードルは案外高くなく、非常に取り組みやすいものだと思いました。3日間を通して、精神的にも身体的にも追い込まれることもなく、常に安定した気持ちで過ごすことができました。この3日間は、いい意味で予想を裏切る結果となり、総じて満足のいくものとなりました。興味がある方は、しっかりと準備を行い、余裕のあるスケジュールを組んでファスティングに挑戦してみてはいかがでしょうか?
次回は、「回復期」の食事について紹介します。