【日本の味噌は1000種類以上!?】味噌ソムリエが教える味噌の種類と楽しみ方
2025/04/14
こんにちは!スポーツ栄養士&みそソムリエのほりさんです。
前回は、味噌の長い歴史についてご紹介しましたが、今回は「味噌の種類」について掘り下げていきます。味噌って一見みんな同じに見えますが、実は日本全国で1000種類以上もあるんです!
「味噌はいつも決まったものを買ってるよ〜」という方も、 新しい味噌との出会いが、料理の幅をぐんと広げてくれるかもしれませんよ◎
目次
味噌は日本だけの特別な発酵食品
世界にはチーズやキムチ、ヨーグルトなど多くの発酵食品がありますが、味噌は日本だけに根付いた独自の発酵文化。
味噌の定義は少し難しいですが、簡単に言えば:
- 主原料は大豆・麹・食塩
- 麹菌(こうじきん)を使って発酵・熟成させた半固形食品
というものです。
味噌は「発酵×熟成」だからこそ、あの奥深い味が生まれるんですね!
味噌を生み出す“麹菌”は、日本の国菌
味噌作りに欠かせないのが“麹(こうじ)”。
- 米+麹菌 → 米麹
- 麦+麹菌 → 麦麹
- 大豆+麹菌 → 豆麹
この麹によって、原料が分解され、うま味や香りが引き出されます。
麹菌はデンプンもタンパク質も分解できる特殊な性質を持っていて、 実はこれ、世界的にもかなり珍しいんです!
だからこそ、麹菌は「日本の国菌」に認定されているんですよ◎
味噌はどうやって分類されるの?
味噌は主に以下の4つの観点から分類されます:
- 麹の種類(米・麦・豆・調合)
- 味(甘みそ・甘口・辛口)
- 色(白・淡色・赤)
- 形状(つぶ・すり)
① 麹の種類による分類
米味噌(全国の80%以上)
- 大豆+米麹
- 全国的に広く使われ、味噌汁の定番
麦味噌(九州・四国)
- 大豆+麦麹
- 香りが特徴的で、麦の粒が見えることも
豆味噌(東海地方)
- 大豆+豆麹のみ
- 濃い色とコクが特徴。八丁味噌・赤だし味噌など
調合味噌
- 上記を組み合わせたもの。風味のバランスが◎
e-LineUP Mall 無添加麦味噌粗ずりセット ホームページ参照
② 味の違いによる分類
味噌は、塩分濃度や麹の量(麹歩合)によって甘さが変わります。
種類 | 塩分濃度の目安 | 特徴 |
---|---|---|
甘みそ | 約5〜7% | 白味噌に多く、関西・中国四国地方など |
甘口みそ | 約7〜12% | 全国的に広く流通 |
辛口みそ | 約11〜13% | 東北・北海道など塩分が高めの地域に多い |
※ 甘みそは加熱で風味が増すので、じっくり火を入れる料理におすすめです!
③ 色の違いによる分類
発酵・熟成期間や製法により、色に差が出ます。
- 白味噌:熟成期間が短く、塩分が少なめ。関西の甘みそ系に多い
- 淡色味噌:中間色。最も多く流通している
- 赤味噌:発酵が長く、塩分が高め。豆味噌系に多い
色の違いは「メイラード反応」と呼ばれる反応で起こります。 (例:ホットケーキが焼けて茶色くなるのもこの反応)
④ 形状の違い
- つぶ味噌:麹や豆の粒が残っているタイプ
- すり味噌:滑らかなペースト状で、溶けやすい
見た目では判別しにくいこともありますが、 麦味噌には独特の粒が残っていることが多いですよ!
味噌は郷土の味そのもの
味噌は、土地の気候や歴史、食文化を色濃く反映しています。
同じ材料を使っても、地域や製造環境によって風味は変化します。 その土地ならではの味噌を味わうことは、 まさにその土地の風土を“食べる”ことでもあるんです。
大源味噌さんのホームページ 参照
では、おいしい味噌とは?
ズバリ、あなたがおいしいと思ったもの!
生まれ育った味や家庭の味は人それぞれ違うので、 味噌の“正解”は一つではありません。
スーパーに行ったら、ぜひ違う味噌にも手を伸ばしてみてください。 今まで知らなかった“運命の味噌”に出会えるかもしれませんよ◎
次回予告
次回は「味噌の発酵と熟成」についてお届けします。
味噌がどうやって深い味わいを生み出すのか、その秘密に迫っていきます!
どうぞお楽しみに🍲