留学生必見!プロアスリートをサポートする管理栄養士が教えるシドニーのサプリメント購入ガイド
〜ほりさんのシドニー滞在期9〜
*この記事は、留学から6年後にリライトしています
目次
プロのアスリートをサポートする管理栄養士の私ならこんなことを考えてサプリメントを購入するよ!
私は6年前に約10ヶ月シドニーに留学し、Chatswoodという街で生活していました。お金もなく、管理栄養士なのに日々の食事も悲惨なこともありました。笑 シドニーは、フードコートやアジアンマーケット、スーパーの品揃えも良いので、食事にはあまり困らないと思います。ただし、お金があれば!
やはり、物価は2018年当時でも高く、ランチでレストランに行けば、軽く1000円は超えます。ラーメンを食べに行けば、当時1500円以上したのを覚えています。見慣れた野菜や果物もスーパーで簡単に手に入るので、お弁当を持参しようと考えている方も多いと思います。しかし、留学中の料理はなかなか大変。シェアハウスだと、キッチンが1つなので、キッチンを占領するわけにもいきません。また、肉や魚などメインの食材になるものももちろん購入できますが、まぁデカイ。笑 薄切りの肉や1人前に適量な切り身は、普通のスーパーでは売ってないことが多いです。アジアンマーケットに行けば、冷凍の薄切り肉はありますが、少しコストがかかります。お弁当に適したメインの食材をスーパーで買うのは、ちょっとした工夫が必要です。そんな時、健康維持に役立ちそうなお店がこちら。Chatswoodにある「M r.Vitamins」というお店。2025年の現在でも、駅からすぐのWestfieldの中とChatswood chaseがあるVictoria Ave(ビクトリア通り)に店舗はあります。品揃えが半端なく、種類も量も日本とは桁違い。選ぶのも大変かと思います。もし、またシドニーで生活するとなり、Mr.vitaminsに行ったならば、こんなことを考えてサプリメントを購入するだろうという内容をお伝えします。
Victoria Aveの店舗
そもそもサプリメントとは? 〜本当に必要なものなのか?〜
まず、始めに「サプリメント」の特徴や役割、メリット・デメリットについてお伝えします。その内容を踏まえてたで、そもそもサプリメントは必要なのか?必要だとしたら、自分のライフスタイルや目的に合わせて、どの種類のサプリメントを選ぶべきなのかをぜひ、考えてみてください。やみくもにサプリメントを買っていては、お金の無駄遣いです。
あくまでもサプリメントは栄養補助食品
最初に理解しておく大切なポイントは「サプリメント=栄養補助食品」。あくまでもサプリメントは私たちの食事や栄養を補助するもの。メインの食事になり得ることはありません。なので、大前提として、「サプリメントを整えるより」も、まず、「毎日の食事を整える方が優先で、効果ははるかに大きい」ということを忘れないでください。
それならば、「サプリメントは必要ないということですか?」とよく聞かれますが、私はいつもこう答えます。「食事から必要な栄養素を過不足なく、適切なタイミングで摂取できていれば、必要ありません。」
しかし、「現在の取り巻く環境によって、食事だけでは、必要な栄養素が不足したり、適切なタイミングで摂取できない場合は、サプリメントを使うことで、パフォーマンスUpが期待できるものもあります。」
例えば、スポーツの現場において、よく使用されるのが「プロテインパウダー」。必要なたんぱく質量を食事から摂取できれば、「プロテインパウダー」は必要ありません。しかし、ラグビー選手など、体が大きいアスリートにおいては、様々な理由から食事だけで必要なたんぱく質量を摂取することは困難な場合もあります。体重が100kg以上あると、ピリオダイゼーションによっては、1日に必要なたんぱく質量が200gをゆうに超えることも珍しくありません。食事だけでたんぱく質量を200g以上摂取するのは、結構大変です。肉なら1kg以上、卵なら1日に34個必要です。
留学中ということであれば、金銭面や食材、時間、キッチンなどあらゆる環境により、必要な栄養素が不足する可能性も考えられます。健康を維持するならば、5大栄養素という5つの栄養素を過不足なく摂取することが望ましいですが、欲しい肉や魚・野菜が手に入らないことから、「たんぱく質やビタミン類」が不足することが考えられます。留学中に風邪をひくと厄介です。お金はかかりますし、病院もどこに行けば良いかわからないこともあるでしょう。そして、何よりも滞在中に楽しむ貴重な時間が減ってしまいます。免疫力アップのためにも、「たんぱく質&ビタミン」はしっかり摂取したいです。そうなった時にサプリメントは、1回の摂取量で考えるとコストも比較的、安価に抑えられるものが多いです。
そういったことを考慮すると、私なら現在の食事内容などを振り返り、必要であれば、たんぱく質やビタミンを補強できるものをまず、探しにいくと思います。「プロテインやマルチビタミン・ビタミンC」などが候補になるかと思います。女性の方なら、「鉄分」も候補になるかもしれません。ただ、品揃えが多すぎて、選ぶのが大変だと思います。笑
品揃えが半端ないぞ! Mr.Vitaminsに行けば、なんでも揃う
店舗の入り口の広さからは想像ができないくらい、中に入ったら、棚にびっしりとサプリメントが並んでいます。正直、見たことがないものもたくさんありました。オーガニックのものから、大容量のものまでいろんな選択肢があります。また、サプリメントだけでなく、オーガニックのそばやうどん、味噌など日本でお馴染みの商品も当時は売ってました。シャンプーや洗剤なども売っていた気がします。
ハーブ類のサプリメントで睡眠のサポートなどに役立ちそうなコーナー
α-リポ酸? 調べないと何かわからないコーナー。抗酸化作用があり、疲労回復やアンチエイジングに役立ちそうなサプリメント。緑黄色野菜が不足するならば、役立つ可能性はあり。
ビタミンCのコーナー。ビタミンCだけでもこれだけ種類があります。小さいものから試して、調子が良かったら大きいのを選んでも良いかもしれませんね。もちろん他の種類のビタミン類のサプリメントもあります。基本的に水溶性ビタミンと呼ばれる「ビタミンB群・C」は、水に溶ける性質があり、体の中に蓄積はされず、大量に摂取しても尿から排出されます。なので、過剰症のリスクは少ないです。しかし、油に溶ける性質がある脂溶性ビタミンの「ビタミンA・D・E・K」は、大量に摂取すると体内に蓄積され、健康を害する可能性や症状が出る可能性があるので注意が必要です。基本的に「肉・魚・卵・乳製品・野菜・果物・ナッツ類」を日常から食べることができていたら、ビタミン類のサプリメントはそこまで必要とはならない可能性が高いです。
ビタミンの種類別にどんな食事に多いか簡単にまとめてみました。これらの食材がシドニーで手に入らない場合は、目的に合わせてビタミンのサプリメントも購入するのもありですが、大体のスーパーで手に入るものが多いです。
- ビタミンA→にんじん、レバー、卵、ほうれん草etc.
- ビタミンB群→豚肉などの肉類&魚介類etc.
- ビタミンC→パプリカ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜&果物
- ビタミンD→サーモンなどの魚介類&乳製品
- ビタミンE→ナッツ類、カボチャなどの緑黄色野菜
- ビタミンK→納豆、パセリ、しそ、ほうれん草などの野菜
これは日本のものですが、「マルチビタミン&ミネラル」というものを選んでおけば、ひと通りビタミン類とミネラルを満遍なく網羅できるので、万能かと思います。
オーガニックのオリーブオイル類。スーパーよりは高いですが、毎日使う調味料などの質を上げるということは、健康を維持していく上で役立つスキルです。
ココナッツのパウダー類。これは、使い方がいまいちわからないです。笑 ココナッツの良質な脂質を摂取することで、免疫力アップや美容効果の狙いがあるのかもしれません。
味噌が売ってたのは驚きでした。インスタントの味噌汁もありました。水溶性のビタミンは水に溶ける性質があると先ほどお伝えしましたが、味噌汁のように汁ごと摂取すれば、水に溶けたビタミンも無駄なく摂取できます。たんぱく質になるもの(肉・魚・卵・大豆製品)+野菜&きのこを組み合わせた味噌汁をシドニーでも1日1杯食べることができれば、栄養素は比較的バランスよく摂取できると思います。健康という観点で日本食が注目され、日本の食材は並んでいるときは、とてもうれしい気持ちになりました。
オーガニックのそばが売ってました。
実際に食べてみましたが、普通にそば。日本で食べるものと変わりなく美味しくいただきました。
体づくりの基本 たんぱく質をしっかり摂取すること
基本的に健康を維持していく上では、5大栄養素と呼ばれる5つの栄養素をしっかり摂取することが大切ですが、その中でも不足しやすいのが「たんぱく質」。たんぱく質は筋肉や皮膚など体を作る材料となるだけでなく、栄養素や酸素を体の隅々まで運搬する血液や免疫力向上という点からも、不足すると体にあらゆるネガティブな反応が起こりやすくなります。普段、食事の中で何を一番意識しているかと聞かれたら、「たんぱく質量」と私なら答えます。
これはMr.Vitaminsのオンラインストアのプロテインパウダーのコーナの一部ですが、いろんな種類のプロテインパウダーが販売されてます。
プロテインは大きく分けると、「ホエイプロテイン」と「ソイプロテイン」に分類されます。ホエイプロテインは、「牛乳由来の動物性のプロテイン」です。一方、ソイプロテインは、「大豆由来の植物性のプロテイン」です。大きな違いとしては、吸収速度のスピードです。ホエイプロテインの方が吸収速度が速いです。逆に言えば、ソイプロテインは吸収速度がゆっくりなので、腹持ちが良いとも言えます。基本的に筋トレをして、早く吸収させたい場合は「ホエイプロテイン」。特に吸収速度を気にしないのであれば、お腹の調子などの影響を考慮して、植物性由来の「ソイプロテイン」を選択しても良いのではないでしょうか。細かく言えば、プロテインの製法はいくつかあり、純度などは変わってきますが、まずは、動物性由来のものなのか、植物性由来のものなのかを決め、オーガニックの素材を使ったものなのか、たんぱく質以外に添加されている栄養素の種類で決めるのかを考えると良いと思います。たんぱく質が摂取できるだけでなく、ビタミン・ミネラルが添加されているもの、ロイシンというアミノ酸が添加されているもの、グルタミン酸が添加されているものなど、いろんなプロテインがあります。もちろん、味で決めて飲みやすいものを選んでも良いと思います。目的や現状の栄養摂取の状況を踏まえて、自分に合いそうなものを選びましょう。
困ったら店員さんに聞いてみよう
Mr.Vitaminsをはじめ、シドニーのオーガニックスーパーやサプリメントショップには、自分の要望を伝えることで、適切なサプリメントを紹介してくれるサービスや専門家がいます。なかなか勇気はいるかもしれませんが、英語の練習だと思って、店員さんに話しかけてみるのも良いでしょう。
オーストラリアのサプリメント事情
オーストラリアでは、政府が積極的に健康増進に向け、いろいろな政策を打ち出しています。日本と同じように医療技術も最先端だと言われています。そのような環境も後押しして、国民全体の健康への意識や特に予防に関する興味が高いように感じます。商品の栄養価表示なども摂取量の目安と合わせて、わかりやすく表示されています。
どハマりしたハチミツ味のヨーグルト
栄養価表示も「エネルギー量(kj/cal)/たんぱく質量/グルテン量/脂質量/飽和脂肪酸量/炭水化物量/砂糖の量/塩分量/カルシウム量」と細かく表示されています。
スーパーやレストランでは、オーガニックの食材のラインナップが豊富であったり、ベジタリアン、グルテンフリーに対応したメニューがあったりと食の多様性に富んだ印象です。そのようなこともあり、サプリメントの種類や量も豊富なのかもしれません。
安全なサプリメントなのかを必ず確認すること
日本と海外のサプリメントでは、表示に関する法律が違うので、現地で購入するサプリメントの中には、日本では、未承認の成分が含まれている可能性もあります。また、オーストラリアでは、サプリメント扱いの分類でも日本では医薬品に分類される成分の商品である可能性があります。必ずどんな成分が含まれているのか確認しましょう。オーストラリア保健省薬品・医薬品行政局(TGA)の厳しい検査をクリアした商品は、安全なサプリメントである可能性は高いです。
そのほか、摂取量の目安なども表示されているものもあるかと思いますが、体格が小さめの方は、多少注意は必要かと思います。オーストラリア人の体格に合わせて表示されているためです。まずは、少量から試すということも検討しましょう。FANCLさんのホームページにわかりやすくまとめられているので参考にしてみてください。https://www.fancl.co.jp/clip/healthcare/supplementtips/2212/index.html?srsltid=AfmBOoq9KxxjyVbj07dBVyDgceO3btXQoemVcXlRHfe8dGwpw-CxuMco
ここまで、サプリメントについてまとめました。大切なことは、以下の通りです。
- 「サプリメントとは何か?」を十分に理解すること
- 自分の目的を明確にして、現在のライフスタイルや食事で改善すべきことを探す
- 普段の食事の改善で良くなるのか、サプリメントを取り入れた方が良いか検討
- サプリメントが必要ならば、どんな種類のものが良いか考える(専門家のアドバイスを参考にする。)
- 少量から試してみて、体の変化をみる
シドニーは、予防や健康への意識が高く、食環境も整っています。必要なものをうまく取り入れて、体調を管理し、シドニーでの生活を全力で楽しみましょう。体調を崩していては、せっかくのシドニーでの貴重な時間が減ってしまいます。海外での楽しい思い出、出逢いや経験は、何年経っても色褪せることなく、日本での生活にも生かされるでしょう。健康一番。食事だけでの改善が難しい場合は、ぜひ「Mr.Vitamins」に行ってみてください。必要なものが見つかるでしょう。