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【北海道・天塩町】おのっぷ農園滞在中に体験!積雪1m超えの異常気象レポート

2025/04/29

北海道天塩町の雪と暮らしのリアル

〜現地在住50年以上・おのっぷ農園オーナーの声〜

2025年の冬、北海道・天塩町にある「おのっぷ農園」に滞在していたときのこと。
思いがけず、積雪1メートルを超える異常気象に遭遇しました。

地元の方々も驚くような大雪。
畑の準備を考えていた私は、この現実にただただ圧倒されるばかりでした。

今回は、おのっぷ農園で体験した冬の北海道のリアルな姿を、ありのままにレポートします。

■2025年2月、日本列島を襲った異例の大雪

今年の冬、日本海側を中心に記録的な大雪が続いています。
帯広では、なんと12時間で120cmを超える積雪を記録。晴れたと思ったら突然のドカ雪に、「日本、大丈夫か?」と不安になるような異常気象が続いています。

■春から始まる、天塩町での春菊栽培

私は現在、埼玉県さいたま市を拠点に、スポーツ栄養士として活動しています。
そして、2025年春から、北海道天塩町の「おのっぷ農園」さんのご厚意により、敷地の一部をお借りして春菊の栽培をスタートします。

先月は「キクイモ茶」製造の手伝いも兼ねて、2週間ほど天塩町に滞在。
その間に体感した天候の変化と、暮らしへの影響を、現地オーナー・哲さん(天塩町在住50年以上)の声と共にお届けします。

■「キクイモ茶」って?実はすごくおいしい!

まず紹介したいのが、「おのっぷ農園」さんのキクイモ茶
有機栽培のキクイモを、収穫から乾燥・焙煎まで、すべて手作業。
一日で焙煎できるのは約500gという、まさに丁寧に作られた“お茶”。

管理栄養士の視点でも、菊芋の効能はいろいろ語れますが──
正直に言います、「とにかく、おいしい!」。
麦茶より濃くて香ばしく、少し甘みがあり、1パック(4g)で1~2ℓ作れる手軽さも魅力です。
▶ 詳しくはこちら:note|おのっぷ農園 https://note.com/onoppu_farm

■2025年1月、天塩町の雪の様子

1月中旬、私が到着した時点で倉庫の屋根の上には積雪約1m
年末に雪下ろしをしたばかりなのに、この量…。
羽田からのフライトも欠航し、ようやく到着した天塩町は、気温−10℃の世界。
さすが、北海道北部だなぁと思っていましたが──

「今年はちょっと、おかしいんだよ」

そう話してくれたのが、農園オーナーの哲さんでした。

2025年1月の天塩町の雪の状況 まぁ雪はすごく積もっているよね。笑

この写真は、倉庫の屋根に登って撮影した写真です。2025年1月16日の様子です。この写真を撮影する2-3日前に大雪が降ったみたいで、年末に屋根を雪下ろしをしたのに、屋根の上には100cmほど、積もってました。

柴犬じゃなく、きつねさんです。この時期の天塩町では、鹿、きつね、テンをよく見かけます。

■今年の異常は「雪の多さ」ではない?

実際、私が滞在していた1月16日~31日の間に大雪があったのは最初の数日。
あとは晴れの日が多く、気温も日中は0~3℃ほど。
雪は少しずつ溶けて、アスファルトが見えるところも出てきていました。

「1月なのに、まるで3月みたいな天気だよ」と哲さん。
暖かさに油断しそうになりますが、それが深刻な被害を招いていたのです。

異常気象によって天塩の街で起こっていること

天塩町の12月、1月、2月といえば、平均気温も氷点下で積雪が当たり前とのイメージでしたが、「今年の冬は何か違う!」とのことです。

気象庁ホームページ参照

この通り、1991~2020のデータによると、イメージ通り12月、1月、2月、3月の平均気温は氷点下で、最高気温ですら、氷点下です。降雪の合計は、1月では200cmを超えます。そのため、現地では、除雪や屋根の雪下ろしをすることは、日常のことです。

体力自慢の私でも3hできつい。笑

■湿った雪がもたらした深刻な被害

気温が高い=“重たい雪”が降る。

軽くてサラサラの雪なら積もっても耐えられた屋根が、
水分を含んだ「ジメジメ雪」で潰れるケースが続出。

天塩町では、年末年始に40〜50件の牛舎や倉庫が倒壊したとも言われています。
オーナーの牛舎もそのひとつでした。

■「雪国だから大丈夫」では済まされない現実

建物が潰れても、片付けも修理も簡単には進みません。

  • 牛がいるかいないかで保険金額が変わる
  • 修理に100万円以上かかる場合も
  • 補助金だけでは足りない
  • 資材の高騰/流通不足
  • 業者や人手の不足

さまざまな壁があり、多くの方が復旧の目処すら立っていないのが現状です。

■都会と地方、同じ日本でも違う景色

私はこれまで、埼玉で当たり前だと思っていた暮らしが、天塩町ではまったく違うことに気づかされました。

都会では、ライバルが多く埋もれてしまうこともある。
でも地方には、活かされるチャンスがたくさんある。

私が春から2拠点生活を始める理由は、まさにそこにあります。

■気候変動が農業を直撃する日

「雪が少ない=楽」ではありません。
雪がないと、地面は凍ってしまい、作物の根や土壌が痛むリスクもあります。
雪には断熱効果があり、外気の冷気から家や地面を守る役割があるのです。

つまり、「昔から続いてきた雪国の暮らしのバランス」が崩れ始めているのです。

■さいごに|私が天塩町で農業を始める理由

この春、酪農のまち天塩町で、私は春菊の畑を始めます。
農業は未経験でしたが、「農と栄養のつながり」を現場から学びたいという思いからの挑戦です。

そして、いずれはこの町に雇用を生み出し、健康を届け、笑顔を増やす存在になれたら。
そんな大きな夢を、小さな一歩からはじめています。

【北海道・天塩町】春菊畑、始めます!~まずは一歩、やってみる~ - ほりさんの食選択応援Blog

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