みそソムリエが語る 〜手作りみそのすすめ〜
2020/01/23
先日は、みそ汁の5つの魅力について語りました。
世界に誇れる日本の料理のひとつだと考えます。
みそソムリエが語る 〜みそ汁のすばらしい魅力〜 - ほりさんの食選択応援Blog
先ほど、熊本より、手作りみそキットが届きました。
早速、家でみそを仕込んでみました。
そのときの様子をまとめていきたいと思います。
目次
愛情を込めて、みそ作り。 あなただけの手作りみその魅力
キットの中には、以下のものが入っていました。
- 蒸し大豆 880g×2
- 塩切米麦合わせ麹 1870g (麹1760g 塩110g)
- 食塩 340g
- ポリ樽・中蓋・蓋
- ビニールシート
蒸し大豆
塩きり米麦合わせ麹
真ん中に茶色の線が入っているものが、麦麹です。
準備するもの
- 大きめの鍋
- 大きめのザル
- 計量カップ
- 重し (1.5kg程度)
みそ作りをやってみて、感じたあったほうが良さそうなもの
- 原料を混ぜ合わせるための大きな容器
- 大豆を潰すためのもの。
- 新聞紙 etc
大豆を潰すための広いスペースと大きめの容器は、
あったほうがbetter.
100円ショップで、全部揃えることができそうです。
例えば、原料を混ぜ合わせるには、大きめの風呂桶がぴたっり。
みそを発酵させるための、蓋つきのポリバケツも売っています。
とにかく、みそ作りの最初のポイントは、
準備を万全にすること。
みそは、生きた食品なので、途中で中断せず、
最初から最後まで、ノンストップでやることが大切です。
時間の経過とともに、菌にも影響が出ます。
あとは、豆を潰したり、材料を混ぜ合わせたりと、
思った以上に重労働です。
広いスペースで、多少散らかすつもりで、
体全体で、作業をすることがポイントです。
床に新聞紙を引いて、あなただけのみそ作りスペースを家に作りましょう。
時間には、余裕を持つこと。
初めてみそ作りに挑戦される方は、2時間ほど、
みておいたほうが良いのではないでしょうか。
慣れると、1時間ほどでできます。
最初の難関 大豆を潰して潰して潰しまくる!
まず、みそ作りのStep1
- 大豆を茹でる。
- 大豆を潰す。
ここが、最初の難関です。
特に、大豆を潰す作業が、なかなかの重労働です。
まずは、大豆を大きな鍋で茹でます。
大豆の上がひたひたになるまで、水を入れて、中火にかけます。
沸騰したら、大豆をザルにあけ、煮汁を切ります。
このとき、火傷に注意してください。
家に、大きな鍋がなかったので、大きめのフライパンを利用しました。
そして、大豆をひたすら潰します。
一度に全部潰すよりは、数回に分けて、潰すほうがやりやすいです。
潰し方には、いくつか方法がありあます。
- じゃがいもを潰す時に使う、マッシャーを使う。
- すり鉢とすり棒で潰す。
- 袋に入れて、手で潰す。
*フードプロセッサーが、1番楽ですが、
細かく潰しすぎると発酵がうまくいきません。
時間は、かかりますが、あなたの手で潰すことおすすめします。
マッシャーがなくても、
ペットボトルに少し水を入れたものや、
ビール瓶などでも、代用できます。
そんな私は、めんどぐさがりなので、
一気に潰すことを決断。
大豆を全部、袋に入れて
机の上に広げて、手で潰しはじめました。
しかし、途中から
讃岐うどんのように、足でふみふみ。
これが、一番楽かも。
そして、潰し終わった大豆がこちら
大豆が丸のまま、残っていないくらいまで潰すこと。
ちょっと、今回は潰しすぎたかもしれません。
大豆の形が残っていなければOKです。
手でやると、だいたい、15~20分はかかるのではないでしょうか。
ここが最初の難関。
気合いを入れていきましょう。
みその甘さに直結! 麹にも愛情を注ごう。
みそ作りのStep2
麹を準備する。
麹とは、米や麦に麹菌をくっつけたものです。
この麹菌の働きによって、潰した大豆が、みそへと変化します。
みそ作りには、必要不可欠なもので、
みその種類や味を左右する一番大切な材料といってもいいでしょう。
麹の上に食塩を入れて、よく混ぜます。
その後、水分が麹に均等に回るようにさらに、混ぜていきます。
ここで注意することは2つ
-
塩の塊は残さないように混ぜること。
-
麹と塩が、均等になるように、しっかり混ぜること。
*麹に比べて、塩の方が重いので、
底や端に塩がかたまりやすいです。
注意して、混ぜ切りましょう。
大豆が茹であがるまで、時間があるので、
その間に、この工程を進めて置いても良いでしょう。
みそ作りに置ける最重要ポイント
みそ作りにおいて、1番大切な工程は、
潰した大豆と、塩切り麹を混ぜ合わせることです。
ここで、偏りがないように、しっかり混ぜ合わせることが大切です。
混ぜ方によって味は決まる!!
10~20分はかかります。
また、なかなかうまく混ざらず、苦戦。
しかし、この作業で、手を抜いてしまうと、
おいしいみそは完成しません。
この作業は、全部一気にやるよりも、
大豆と麹を均等に分けて、数回に分けて、混ぜ合わせることをおすすめします。
そして、出来上がった小さな塊を一つにして、さらに、混ぜ合わせます。
この時のポイント
-
潰しきれていない大豆を残さず潰すこと。
-
出来るだけ、練らないように混ぜること。
大豆と麹が均等に回らないと、
味の偏りや発酵がうまくいかない原因となります。
1番大変な作業ですが、ここが勝負どころです。
あとは、樽にセットして熟成を待つのみ。 楽しみなひととき!
7~8cmの団子を作り、樽に敷き詰めていきます。
ハンバーグを作るみたいに、空気を抜いていくことがポイント。
敷き詰めたら、上から、潰して平らにします。
そして、また団子を作って、敷き詰める。
この繰り返し。
全部入れたら、表面を手のひらで平らにしていきます。
その後、表面に振り塩をします。
特にふちは、熟成中にカビが生えやすいので、重点的に振りましょう。
焼酎などのアルコールをスプレーしても良いでしょう。
塩を振りすぎると、出来上がりが、
しょっぱくなりすぎるので、注意しましょう。
その後、上にシートを引いて、中蓋、重石をすれば完成。
熟成のポイント
-
直射日光の当たらない、風通しが良いところに置く。
-
寒すぎず、適度に暖かい場所に置くこと。(リビングなど)
-
約3週間で1度取り出して、混ぜ込む。そして、もどす。(天地返し)
*1度取り出し、混ぜることで酸素をみその中に送り込みます。
すると、酵母菌が、活性化し、香りが良くなります。
(この作業はやらなくても、みそになります。)
みそは熟成することによって、
独特の色や香り、味わいが生まれます。
熟成期間が長ければ、長いほど、色は濃くなります。
だいたい、2〜3ヶ月が目処です。
時間が経つと、表面に白いカビのようなものができることがあります。
これは産膜酵母と呼ばれ、無害ですが、
味に影響を及ぼす可能性があるため、取り除いておきましょう。
2ヶ月くらいを目処に、お好みの仕上がりになったら、
小分けにして、冷蔵庫などで保管しましょう。
そのまま常温においておくと、発酵は進んでいきます。
過熟の状態になると、酸味や色が悪化する原因となるので注意しましょう。
さて、ここまでみそ作りの様子を紹介しました。
普段、あまり家で、みそを作る方は、少ないと思います。
しかし、なかなか、大変な作業だからこそ、
自分のみそがかわいらしくなると思います。
みそは、同じ材料で同じ工程で作っても、
人によって、出来上がるみそは異なります。
人それぞれ、持っている常用菌は違うからです。
菌の力を借りて、完成するみそは、
もう1度同じみそを作ろうと思っても、
なかなか難しいものです。
環境によって、菌の働き方は変わってくるからです。
一期一会の神秘的な食べ物。
ぜひ、あなただけのオリジナルのみそを作ってみてください。