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【保存版】朝練がある中高生アスリートのための朝ごはん完全ガイド|未来の体づくりと試合の勝負は朝から始まる!

将来の活躍する選手になるには、朝ごはんが勝負を分ける

朝練がある日は、起きるのも早くてバタバタ。
眠いし、食欲もわかない…。でも、そんなときこそ大切なのが「朝ごはん」。

しっかり食べることは、今日の練習の質だけでなく、明日の体づくり、そして将来の大切な試合でベストパフォーマンスを出すために欠かせません。

今回は、プロチームや高校生アスリートのサポート経験をもとに、「朝練がある日の朝ごはんの工夫」をわかりやすく紹介します。

なぜ朝ごはんがそんなに大事なの?

エネルギーがないと、筋肉も脳も働かない

朝は、体の中のエネルギーが空っぽの状態。
このまま練習すると、集中力が落ちるだけでなく、筋肉を分解してエネルギーを補おうとするため、逆に体を削る結果になります。

朝ごはんを抜くと、こんなリスクが…

  • 集中力や判断力の低下
  • 筋肉の分解が進み、体づくりに逆効果
  • 1日に必要な栄養素を摂取しきれない
  • 成長ホルモンや代謝機能の低下

朝練アスリートにおすすめの2つの朝ごはん戦略

戦略①:1回でしっかり「一発勝負型」

  • 起床から出発まで1時間以上ある人向け
  • 白ごはん+味噌汁+卵+果物など、食べ慣れた和食中心
  • 食後に少し休憩できる時間があるのが理想

食べる時間があるのなら、基本的な食事の形に近い食事ができる方が体づくりのことを考えても圧倒的にメリットが多い。

戦略②:2回に分ける「分割エネルギー補給型」

  • 起きてすぐ家を出る人や、朝の食欲がない人向け
  • 朝練前に軽く(バナナ、ゼリー、おにぎり)→ 練習後にしっかり補食で食べる
  • 練習前に必要なエネルギー量を少しでも摂取しておく
  • 昼食までに捕食を数回とりれて、1回に必要な朝食の量を満たすイメージ

都内のバドミントン強豪校のスケジュール例

食欲がなくても食べやすい!おすすめ朝ごはん例

タイミング食事例
起床後(時間あり)ごはん+納豆+味噌汁+ヨーグルト/バナナ+野菜ジュース
起床すぐ(時間なし)バナナ / エネルギーゼリー / プロテイン / オレンジジュース
練習後(登校前)サンドイッチ / 鮭おにぎり / ヨーグルト /チーズ / みかん / オレンジジュース

*練習前はしっかりと「糖質」を摂取すること。練習後、「糖質+タンパク質」を摂取することを意識する。これがパフォーマンスを向上させるために必要な「準備」と「リカバリー」。

冷蔵庫にあると便利!朝ごはんスタンバイ食材

  • 冷凍ごはん(レンジですぐ使える)
  • パン類
  • バナナ
  • ハム・魚肉ソーセージ・ちくわ・鯖缶・カニカマ
  • ゆで卵・卵焼き・温泉卵(作り置き)
  • しらす・鮭フレーク
  • 牛乳・豆乳・ヨーグルト
  • 納豆・大豆製品
  • 冷凍野菜・冷凍きのこ・冷凍油揚げ
  • 野菜ジュース
  • 果物

特別なものではなくて大丈夫。調理もしなくてもOK。どれだけ1品付け足せるか。どうやって糖質・タンパク質・ビタミン・ミネラルを増やせるか。そういったちょっとした工夫と少しの差の積み重ねが大切です。

朝ごはんは、夜の過ごし方から始まっている?

睡眠の質を高めて、朝に食べる体をつくろう

  • 就寝90分前にお風呂に浸かって体温を調整
  • 夜はスマホやゲームの光を減らす
  • 部屋を暗く・静かにし、自然な眠りを誘う

*部屋の蛍光灯や電気などの明るい空間が睡眠の質を低下させると言われています。間接照明などを使って、寝る1時間前にはメインの電気を消すこと。

夜ごはんを軽くして、朝の食欲を高めよう

  • 遅くて重い夕食は朝の食欲ダウンのもと
  • 日中に「補食(おにぎり・果物など)」を取り入れて栄養を分散
    → 夜は胃に負担の少ない食事で、翌朝を迎えやすく!

どうしても帰宅が遅くなり、夕食の時間が遅くなることも多いでしょう。もちろんしっかりとリカバリーするためには、夕食をしっかりと食べる必要はあります。そのかでも、消化の負担を少なくする工夫や朝食、昼食、補食をしっかりと食べ、必要な1日の栄養素を前倒しで摂取しようという意識が夕食の負担を少なくし、質の良い睡眠にもつながります。

朝起きたら“水+光”で体のスイッチON

  • コップ1杯の水で内臓を起こす
  • カーテンを開けて朝日を浴びることで、体内時計をリセット

そのほか睡眠の質を上げる工夫をしていくことが、朝食の量を増やすことにもつながります。

朝ごはんは「体づくり」と「試合準備」の一環

「もっと大きくなりたい」「もっと速く動きたい」
アスリートにとって、朝ごはんは成長を支える土台です。

朝ごはんを習慣にしている選手ほど、体のベースがしっかりし、ケガも少なく、練習の効果が出やすいと感じています。

成長期の朝ごはんが未来を変える

特にジュニア期のアスリートにとって、朝ごはんはとても大切。
この時期に必要なのは「最大限、体を成長させること」。
身長が伸び、骨や筋肉が発達するのは、今しかない貴重なタイミングです。

朝ごはんで“成長スイッチ”を入れる

  • 骨をつくる栄養(カルシウム・たんぱく質・ビタミンDなど)は、毎日の食事からの積み重ねが重要
  • 高校生以降は、練習量や強度が一気に上がる
    → その負荷に耐えるには、しっかりとした骨格と土台が必要

将来のパフォーマンスを支える“朝ごはん習慣”

「強くて・大きくて・速い」選手は、やはり有利。
そうなるためにも、毎朝の朝食からしっかり栄養をとる習慣づけが不可欠です。

好き嫌いをせず、毎朝きちんと食べる
その地道な積み重ねが、未来の活躍につながっていきます。

試合当日だけ食べても、間に合わない

普段朝食を食べていないのに、試合の日だけ早起きしてたくさん食べる——
これは胃腸に負担が大きく、調子を崩すリスク大。
試合でしっかり動ける体を作るためにも、「普段から食べる」ことが重要です。
普段やってないことをいきなり試合の日だけできると思いますか?

トレーニング効果を最大化するには、朝ごはんが欠かせない

私は普段から、どのチームや選手にも「準備とリカバリー」がすべてと伝えています。
朝ごはんはその“準備”の第一歩。

どれだけ良いトレーニングをしても、エネルギーが足りていなければ効果は半減。
朝食をしっかり食べることで、その日の練習の質が上がり、結果としてパフォーマンスが向上していきます。

特別な方法はない。毎日の積み重ねが未来を変える

朝ごはんは、1食ですぐに効果が発揮されるものではありません。
でも、毎日少しずつでも積み重ねることが、未来の体とパフォーマンスの発揮につながるのです。

🗣️ 何のために朝練しているのか?

「強くなりたい」「勝ちたい」
その想いを叶えるために、朝練の質を上げる“準備”として、朝食の習慣を身につけましょう。
適当に朝練をするならば、その時間しっかり寝て、昼早くからしっかりと練習したほうがよっぽど良いと思います。ただ、勉強やグラウンド、体育館の制限などで練習時間が確保できないから、朝練習しているのではないでしょうか?それならば、朝の練習の質も上げないと他の強豪校には勝てません。なぜならば、強豪校は施設や練習環境が非常に整っているからです。そういった学校は寮生活であったり、食事の環境も整っています。

バドミントンで全国制覇をする福島県の高校の寮の朝食の様子。しっかりと朝食を食べ、整った環境で練習をして、早く寝る。そりゃ強いですよ。

よくあるQ&A

Q. 朝どうしても食欲がないときは?
→ ジュースやスープなど、まずは「飲む」だけでもOK。胃腸を慣らしていこう。何か食べることからスタートしよう。食欲がないということは疲労や睡眠、前日の夕食の負担などが考えられるので、しっかりとリカバリーできる行動をしているかを見直してみるとよいでしょう。

Q. パンとごはん、どっちがいい?
→ どちらでもOK。咀嚼や満足感を重視するならごはん、手軽さを取るならパン。食べることができる方で良いと思います。ただ、同じ摂取量だとお米の方が糖質量が確保できること。水分量やビタミン・ミネラルが摂取できること。脂質も少ないことを踏まえるとごはんの方が個人的にはおすすめです。

Q. 朝からプロテインってどうなの?
→ 食事でたんぱく質が摂れないときの補助として◎。基本的には、食事からしっかりと摂取することを考える必要はありますが、どうしても食べられない時などは、プロテインでタンパク質の摂取量を補強しましょう。

明日の朝から、少しずつ始めてみよう!

朝ごはんは、「頑張るための燃料」であり「体をつくる材料」。
いきなり完璧にする必要はありません。

“できることから始めて、続けること”が何より大切です。
明日の朝から、まずは一口でも口に入れること。それが、未来のパフォーマンスにつながっていきます!

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