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未来のトップアスリートへ!中学生のうちに身につけたい栄養と生活の習慣

2025/04/16

目次

中学生アスリートにとって「栄養」がなぜ大切か?

プロラグビー選手やオリンピックを目指すレスリング選手、さらにはプロ野球ドラフト候補の高校球児たち──
彼らの栄養サポートを行ってきた**Performance Nutritionist(パフォーマンス栄養士)**の視点から、「中学生アスリートにとって必要な栄養とは何か?」をお伝えします。

中学生のこの時期は、トレーニングの成果を伸ばすだけでなく、成長期の身体づくりパフォーマンスの土台づくりとして、とても大切な時期です。
もちろんトレーニングも重要ですが、それだけでは不十分。
**「栄養」と「睡眠」**をしっかり整えることで、競技力の成長曲線が一気に加速する可能性もあります。

将来、トップアスリートとして活躍するためには、「今」やるべきことがあります。
このあとご紹介する「中学生アスリートが今すぐやるべき3つのこと」は、すぐに実践できる内容ばかり。
ぜひ今日から始めて、未来の自分のパフォーマンスアップにつなげていきましょう!

中学生アスリートにとっての「食事の役割」とは?

「なぜ、人は食べるのでしょうか?」
「アスリートの食事と、普通の人の食事は何が違うのでしょう?」

この問いに、あなたならどう答えますか?

中学生アスリートやそのサポートをされる保護者の方に、まず知っておいていただきたいことがあります。
それは――「アスリートの食事には、目的と役割がある」ということです。

文部科学省のガイドラインでは、中学生の食事の目的は「健康な心と体を育むために、必要な栄養素を摂ること」とされています。
また、栄養だけでなく、食を通じた文化やマナーの学び、家族や仲間とのコミュニケーションの場という側面もあります。

この考え方はもちろん、中学生アスリートにも大切な基本です。
しかしアスリートであるあなたには、ここにもう一つ――「パフォーマンス向上のために食べる」という意識を加えてほしいのです。

日々の練習に取り組みながら、体の調子やコンディションに敏感になること。
「今日は何を食べた?」「動きやすかった?」「疲れが残っていないか?」
そんな問いかけを自分自身にしながら、“競技のための栄養”を意識することが、未来の成長へとつながっていきます。

中学生のうちから「自己管理力」を高めることは、将来の大きな武器になります。
その第一歩として、「ただ食べる」から「目的を持って食べる」へ。
食事に対する考え方を、ぜひ少しずつレベルアップさせていきましょう!

アスリートにとっての「栄養」と「食事」の意義

アスリートにとって、栄養や食事は“土台”であり、“武器”でもあります。
日々のトレーニングや試合で、最高のパフォーマンスを発揮するために、栄養は欠かせない存在です。

これは、年齢や競技を問わず、すべてのアスリートに共通する大切な考え方です。
そして中学生アスリートであるあなたにも、今のうちから意識してほしいことがあります。

それは――「自分はアスリートである」という自覚を持つこと。

栄養や食事は、ただお腹を満たすだけのものではありません。
しっかりと“目的”をもって食事と向き合うことで、体と心がぐんぐん成長し、競技力も一段と伸びていきます。

では、アスリートにとっての栄養や食事の主な役割とは?
以下の4つがとくに重要です。

✅ トレーニングにおける「体づくり」と効果の最大化

日々の練習で得た刺激を「成果」として積み重ねていくには、栄養によるサポートが不可欠。
特に筋肉をつくる・疲労を回復させるなど、トレーニングの効果を最大化するための“栄養戦略”が重要です。

✅ 試合で「ベストなパフォーマンス」を発揮するため

試合では、持っている力を出し切ることが求められます。
そのために、試合当日の朝からエネルギーが満タンの状態にしておく準備も食事の大切な役割のひとつです。

✅ 怪我や故障を予防するため

しっかりと食べている選手は、怪我もしにくいという事実。
栄養不足は体の柔軟性や強度の低下につながり、肉離れや疲労骨折のリスクが高まります。

✅ 頭をしっかり働かせ、考える力を高めるため

競技中は頭もフル回転!
作戦を理解したり、瞬時の判断をしたり――実は、脳もたくさんのエネルギーや栄養を必要としているのです。

毎日の食事は、あなたのプレーや成長に直結しています。
これからも「ただ食べる」から「目的をもって食べる」へと意識を高めていきましょう!

中学生アスリートは、普通の中学生より「たくさんの栄養」が必要!

中学生アスリートには、普通の中学生以上の栄養が必要です。
その理由は、ただ「体が成長するから」だけではありません。

アスリートとして頑張るあなたは、毎日の生活の中で、以下のようにいろんな場面でエネルギーを使っているからです。

✅ 体の成長のために

思春期は、身長や体つきが一気に変わる「成長のピーク」。
この時期に骨や筋肉をしっかりつくるには、栄養の“質”も“量”も重要です。

✅ トレーニングでの体づくり・エネルギー補給に

練習やトレーニングでは、大人顔負けのハードな運動をこなすことも。
その分、使った分だけしっかり食べて補うことが大切です。

✅ 疲れをとる・筋肉を回復する(リカバリー)ために

成長期の体は回復にもエネルギーが必要です。
しっかり食べてこそ、明日の練習に元気に取り組めるのです。

✅ 頭を使う勉強や、試合での判断力にも

実は脳もたくさんのエネルギーを消費します。
「考える力」「集中力」を支えているのも、毎日の食事からの栄養です。

つまり中学生アスリートには、
「成長」+「トレーニング」+「回復」+「思考」=普通の中学生より多くの栄養が必要!

どれだけ頑張っても、栄養が足りなければ体づくりもうまくいきません。
「たくさん動くからこそ、しっかり食べる」ことを、今のうちから意識していきましょう!

中学生アスリートに必要なエネルギー量はどれくらい?

日頃から競技に取り組む中学生アスリートは、普通の中学生以上のエネルギーが必要です。
なぜなら、「体の成長」に加えて、「トレーニングの負荷」「リカバリー」など、体にかかる負担がぐんと増えるからです。

🌟目安となる1日のエネルギー必要量(最低ライン)

  • 男子中学生アスリート:約3,000kcal
  • 女子中学生アスリート:約2,800kcal

競技の種類や練習の強度、時間などによってさらに必要量は増減しますが、これはあくまで**“最低ライン”**として押さえておきましょう。

日本人の食事摂取基準2020 (厚生労働省)

給食だけじゃ、どうしても足りない…

文部科学省が定める中学校給食のエネルギー基準は、1食あたり約830kcal
つまり、給食と同じくらいの量を朝・昼・晩と3食食べたとしても…

👉 男子:約2,490kcal
👉 女子:約2,490kcal

となり、アスリートの必要量には届きません

🔍見直してみよう!朝ごはん、足りてる?

朝食の量が少なかったり、食べられなかったりする場合、それだけで栄養が大きく不足してしまいます。

  • 朝食、給食と同じくらい食べられていますか?
  • 足りない場合は、補食(おにぎり、バナナ、ヨーグルトなど)を活用していますか?
  • 日々の体重は安定していますか?減り続けていませんか?

成長とパフォーマンスの両方を支えるには、「朝食の量を見直す」「補食でカバーする」ことがとても大切です。

成長期は「栄養で差がつく」!中学生アスリートに必要な理由

中学生アスリートは、「心と体の成長」だけでなく、「競技力を高める」ためにも、たくさんの栄養が必要です。

私がこれまで、ラグビー・野球など様々な競技の選手をサポートしてきた中で強く感じていることがあります。
それは、多くの競技で **「身長が高く、体格がしっかりしている選手はやはり有利」**という事実です。

もちろん技術や頭脳、メンタル面も大切ですが、強いフィジカル=競技の土台であり、筋肉量の多さとパフォーマンスには明らかな相関があります。

人生で身長がぐんと伸びる“2回のチャンス”

成長にはタイミングがあります。特に「身長を伸ばす時期」は限られています。

  1. 第1次性徴(赤ちゃん期):1年で約25cmも伸びる
  2. 第2次性徴(思春期)=成長スパート期
     - 女子:11歳頃に年間約8cm
     - 男子:13歳頃に年間約9cm

この「成長スパート期」は、まさに骨や筋肉の土台を作るゴールデンタイム
この時期に「適切な運動」「十分な栄養」「良質な睡眠」が揃えば、骨がぐんと強くなり、将来の大きな体づくりのベースになります。

骨が伸びれば、筋肉も強くなる!

筋肉をつけたいなら、まずは**“骨”が強く、長くなることが大切**です。

なぜなら、筋肉は「骨についている」から。
短くて細い骨よりも、長くて太い骨のほうが、大きくて力強い筋肉を支えることができるのです。

骨の成長は“今しかできない”

身長の伸びは、骨端線(骨の両端にある成長部分)が閉じるまで。
一般的には、男子で17歳前後、女子で15歳前後とされています。
つまり、中学生のうちにできる限り骨の成長を促すことが重要!

20歳を過ぎてから「やっぱり背が欲しかった」と思っても、もう遅いのです。

【実体験】あと10cm高かったら…

私自身、大学まで野球をしていました。今でも草野球で汗を流していますが、
正直なところ、「あと10cm、身長があれば…」と今でも思うことがあります。
体格が違えば、出会っていたプレーも、見える世界もきっと違ったでしょう。

だからこそ、今の中学生アスリートには、このタイミングを逃してほしくない
栄養・睡眠・運動、すべてを整えて、“強くて大きな体”のベースを今のうちに作っておきましょう!

身長が伸びる時期は今だけ!!この機会を逃すと後悔する。今しかできないことを大切に。

成長期に特に強化したい!中学生アスリートが意識したい5つの栄養素

「成長期に必要な栄養素は何ですか?」
と聞かれたら、私はこう答えます。

「全部です!」

なぜなら、私たちの体は、どれか一つの栄養素だけで成長するわけではなく、さまざまな栄養素が連携して働くことで、成長やパフォーマンスが引き出されるからです。

そのうえで、特に意識して摂ってほしい重要な5つの栄養素をご紹介します。
中学生アスリートの「体づくり」と「パフォーマンス向上」を支える栄養の柱です。

1. タンパク質(Protein)

骨や筋肉、皮膚、髪、爪――体の材料になる栄養素。

成長期は、体のあらゆる部分がぐんと伸びる大事なタイミング。
その材料となるタンパク質が不足すると、筋肉も骨もしっかり育ちません。

  • 男子中学生の推奨量:60g/日
  • 女子中学生の推奨量:50g/日

また、アスリートの場合は運動による筋肉の損傷や回復のために、体重×1.2~2.0gほどが必要です。
(例:体重50kg → 60〜100g/日)

タンパク質が豊富な食材
鶏むね肉・卵・豆腐・納豆・魚・乳製品など

2. カルシウム(Calcium)

骨や歯をつくる、まさに「体の柱」。

骨を強くするには、「カルシウムだけ」では不十分。
実は、**骨のしなやかさをつくるタンパク質の一種「コラーゲン」**が土台となり、そこにカルシウムが結びつくことで、丈夫な骨が完成します。

  • 男子中学生の推奨量:1000mg/日
  • 女子中学生の推奨量:800mg/日

牛乳(200ml)で約220mgのカルシウムが摂れます。1日3食+間食で、しっかり補いましょう!

カルシウムが豊富な食材
牛乳・ヨーグルト・チーズ・小魚(しらす、煮干し)・豆腐・小松菜・ひじき・春菊 など

3. ビタミンD

カルシウムの吸収を助け、骨の成長をサポート。

ビタミンDは、骨づくりに欠かせないサポーター。
また、免疫力アップや神経の正常な働きにも関与しています。

太陽の光を浴びることで体内で作られますが、食事からの補給も大切です。

ビタミンDが豊富な食材
鮭・サンマ・いわし・干ししいたけ・舞茸・きくらげ など

4. ビタミンK

カルシウムを“骨に届ける”大事な役割。

骨に存在する「オステオカルシン(カルシウム結合たんぱく質)」を活性化し、カルシウムが骨にしっかり取り込まれるようにサポートします。

ビタミンKが豊富な食材
納豆・ほうれん草・小松菜・ブロッコリー・海藻類 など

5. 亜鉛(Zinc)

成長ホルモンの分泌を促し、身長アップに関わる重要栄養素。

亜鉛は、味覚や免疫の維持に加え、「成長ホルモン」の分泌を助ける働きがあるため、身長を伸ばしたい中学生にはとても重要です。

睡眠中、とくに深い眠り(ノンレム睡眠)で分泌が増える成長ホルモンのためにも、栄養+睡眠の両輪が大切。

亜鉛が豊富な食材
牡蠣・レバー・牛赤身肉・卵・チーズ・高野豆腐・納豆・ごま・アーモンド など

✔まとめ:この5つは、成長期の味方!

栄養素主な働き多く含む食材
タンパク質骨・筋肉・皮膚など体の材料肉・魚・卵・大豆製品
カルシウム骨や歯の形成乳製品・小魚・野菜類
ビタミンDカルシウムの吸収促進魚類・きのこ類
ビタミンKカルシウムの骨への定着納豆・葉物野菜・海藻類
亜鉛成長ホルモンの分泌サポート肉・魚介・ナッツ類

これらの栄養素を意識して、毎日の食事で少しずつ「食べる力」=「伸びる力」を育てていきましょう!

将来の活躍に向けて!中学生アスリートが今すぐ始めたい3つの習慣

「将来プロの舞台で活躍したい!」「全国大会で結果を出したい!」
そんな夢を持っている中学生アスリートのあなたへ。

夢を叶えるためには、日々の練習ももちろん大切ですが、“生活習慣”も見逃せない要素です。

今すぐ始められて、一生モノの土台になる。
そんな **「3つの大切な習慣」**をご紹介します。

① 朝ごはんをしっかり食べる

朝ごはんは、アスリートの「スイッチ」です。

朝ごはんを抜くと、脳も体もエネルギー不足に。
午前中の授業やトレーニングで集中できず、パフォーマンスもダウンしてしまいます。

さらに、栄養不足によって筋肉の合成がうまくいかなかったり、リカバリーが遅れる原因にも。

✅ 朝食の役割:

  • 体と脳を目覚めさせる
  • エネルギー源をチャージする
  • 昼食・夕食で栄養を摂りすぎないためのバランス調整

🍽 ポイント: 「食欲が出ない…」という人は、まずはおにぎり1個、ヨーグルト1つから始めてみましょう!
慣れてきたら、卵・果物・野菜などをプラスして、少しずつ充実させていくのがコツです。

② 好き嫌いをなくす

アスリートの体づくりに必要な栄養素は、いろんな食材からバランスよく摂ることが大切です。

好きなものばかり食べていると、どうしても栄養が偏りがちに。
また、将来、合宿や遠征、海外遠征などで出される食事は選べません。

嫌いな食べ物が多いと、せっかくの栄養を逃してしまうことにもなりかねません。

✅ 好き嫌い克服のコツ:

  • 「旬の食材」や「調理法」を工夫してみる
  • 家族と一緒に楽しい食卓を囲む
  • まずは「一口」からチャレンジ!

どんな料理でも対応できることは、アスリートの大きな武器になります!

③ 早く寝る

中学生はまさに「成長スパート期」真っ只中。
この時期の睡眠は、身長を伸ばすチャンスを最大限に活かすためにも超重要!

また、トレーニングでダメージを受けた体を回復させるためにも、睡眠は欠かせません。

✅ 睡眠のゴールデンタイム: 夜10時〜深夜2時は「成長ホルモン」の分泌が盛んな時間。
この時間帯にしっかり眠っていることが、成長にもパフォーマンスにもつながります。

目標:22時には寝る!

遠征に自分のマットレスを持っていくプロ選手もいるくらい、睡眠の質を大切にしています。
「将来の自分の体」は、「今日の睡眠」でつくられます。

✨今すぐ始めよう!3つの習慣

習慣なぜ大事?今すぐできること
朝ごはんを食べるパフォーマンスの土台おにぎり+牛乳からスタート
好き嫌いをなくす栄養バランスが整う一口ずつチャレンジしてみる
早く寝る身長・回復・集中力UP夜10時には就寝を目標に

「基本をおろそかにしない選手が、最後に伸びる」
これは、たくさんのプロ選手を見てきて感じた真実です。

この3つの習慣が、きっと未来のあなたの力になります。
今から、1つずつでいいので始めてみましょう!

どれも特別なことではなく、普通のことだと感じるかもしれません。しかし、この3つは非常に重要です。

① 朝ごはんをしっかり食べよう|アスリートの体づくりは朝食から!

アスリートである以上、「朝食を抜く」ことはNG!
パフォーマンスを発揮するためには、朝食からしっかり準備することが大前提です。

朝食を食べない、または量が少ない状態が続くと…

  • トレーニングの効果が最大化されない
  • リカバリーが遅れて疲労が蓄積
  • 午前中の集中力が落ちる
  • 怪我や故障のリスクが高まる

といった問題が起きる可能性も。

特にアスリートは、一般の人よりも多くの栄養が必要です。
1食でも抜くと、1日の必要な栄養素が不足しがちに。

「じゃあ昼と夜で取り返せばいいじゃん」と思うかもしれませんが、それは大きな負担を胃腸にかけることに。
食べ過ぎによる消化不良→睡眠の質低下→疲労が抜けない…という悪循環にもつながります。

さらに、たんぱく質などは1回で吸収できる量に限界があるため、1食にまとめてとっても体には効率的じゃないんです。

試合当日、朝ごはん食べられますか?

「普段、朝ごはんを食べてないのに、試合の日だけ急にしっかり食べる」
…これ、実はとっても難しいことなんです。

とくに高校野球などで第1試合に当たると、朝5時に朝食を食べなければいけないこともあります。
そういった状況に対応するためにも、日頃から朝ごはんを食べる習慣をつけておくことがカギになります。

朝食の量が少ない人はどうしたらいい?

まずは「早寝」から始めましょう。
夜しっかり眠れると、朝の目覚めも良くなり、自然と食欲も出てきます。

そして、いきなりたくさん食べようとせずに、以下のように少しずつステップアップするのがポイントです。

✅ ステップ1:バナナ1本+牛乳からスタート
✅ ステップ2:おにぎり+味噌汁+卵焼き+納豆にチャレンジ
✅ ステップ3:果物やヨーグルトも追加して「基本形」に近づける

朝食がどうしても難しい場合は、「朝食を2回に分けて食べる」や、「午前中に補食を入れる」などの工夫もOKです。

💡まとめ|朝食は、アスリートのエネルギー源!

  • 朝ごはんは、「体と脳のスイッチ」
  • 1食抜くと栄養不足&パフォーマンスダウンに直結
  • 習慣化することで、試合当日にも強くなる
  • 少しずつでもOK!“食べる習慣”を今から身につけよう

中学生アスリートのみなさん、
夢に向かって努力しているなら、朝ごはんから変えていきましょう!

② 好き嫌いをなくす|“食べられるもの”が多いほど、強くなれる!

アスリートにとって、「好きなものだけを食べる」は通用しません。
なぜなら、食材ごとに含まれる栄養素はまったく違うからです。

例えば──

  • 卵には「たんぱく質」や「ビタミンB群」
  • 緑黄色野菜には「ビタミンA」「C」「K」
  • 小魚には「カルシウム」や「ビタミンD」

このように、それぞれ役割の異なる栄養素を含んでいるため、いろんな食材をまんべんなく食べることが、栄養バランスのカギになります。

どれか1つでも欠けてしまうと、他の栄養素の働きもうまくいかない。
だからこそ、「偏らず、いろいろなものを食べる力」がとても大事なんです。

実は将来の環境でも「好き嫌い」はハンデになる!?

高校の強豪校や大学でスポーツを続けていくと、寮生活や合宿での食事になることも多くなります。
そこでは、「好きなものだけ」なんて言っていられません。

✅ 栄養士さんが計算して作ったメニュー
✅ 練習後は食事の量も多くなる
✅ チームで“食事量”をチェックされることも…

そんな時に「これは苦手なので…」と残していたら、栄養が足りなくなるだけでなく、周りからの信頼にも関わります。
食べられないことで、トレーニングに支障が出ることもあるかもしれません。

海外遠征や合宿にも影響が出るかも!

今後、もっと上のステージに進んだら、海外遠征や全国大会でのホテルの食事が中心になることもあります。
そのときに、日本とまったく違う食文化の中で、「これも苦手」「あれも食べられない」では、本当に苦労します。

“何でも食べられる”ことは、それだけで大きなアドバンテージ。

だからこそ、中学生の今から、少しずつ「苦手な食材」にチャレンジしてみることが大切です。

好き嫌いを減らす3つのコツ

  1. 旬の食材を選ぶと、味も香りもベストな状態!
  2. 調理法を変えると、苦手が克服できることも!(例:ゆで卵→卵焼き→親子丼)
  3. 家族や仲間と楽しく食べると、美味しさUP!

💡まとめ|“何でも食べられる”は、アスリートの武器になる!

  • 好き嫌いは栄養バランスを崩す大きな原因
  • 寮生活・合宿・海外遠征では「食べる力」が試される
  • 今のうちに、苦手な食材も少しずつ慣れていこう

未来のステージで困らないように、
“食べる力”を今から育てておきましょう!

ある日、見つけた新聞記事。これだけの栄養量が必要なのかは、トレーニング量を見ていないので疑問ですが、3000kcalくらいで足りるような練習量ではないんだろうなとは、想像はできます。

③ 早く寝る|“強い体”と“高いパフォーマンス”は、夜つくられる!

身長を伸ばしたい! パフォーマンスをもっと上げたい! そう思っている中学生アスリートのあなたにとって、
**「睡眠」は、最高の“成長サポーター”**です。

成長ホルモンは「夜」に分泌される!

身長がぐんぐん伸びるのは、小学生~高校生の間。
特に中学生から高校生は、**“成長スパート期”**と呼ばれ、体づくりのチャンスでもあります。

この時期にたっぷり分泌されるのが、「成長ホルモン」。
このホルモンは、身長を伸ばすだけでなく、筋肉の修復・疲労回復にも必要です。

そして――
**成長ホルモンが最も多く分泌されるのは、夜、ぐっすり眠っているとき(深い眠りの時間帯)**なんです。

つまり、「寝る時間が遅い」「眠りが浅い」というだけで、せっかくの体づくりチャンスを逃してしまうのです!

睡眠は“リカバリー”の基本でもある!

トレーニングで疲れた体は、睡眠中に回復モードに切り替わります
ケガを予防したり、翌日のコンディションを整えるためにも、「良質な睡眠」は欠かせません。

食事・水分・栄養補給も大切ですが、
「しっかり寝る」ことこそ、最高のリカバリー!

「朝食の時間から逆算して、寝る時間を決める」

試合が朝9時スタートの場合、6時ごろに朝食をとる必要があります。
ということは、前日は22時までに寝て、しっかり7〜8時間の睡眠をとるのが理想です。

未来を見据えるなら、この「睡眠の逆算スケジュール」を身につけておきましょう!

プロ選手は、睡眠にも本気です!

一流のアスリートたちは、遠征に自分専用のマットレスや枕を持ち込むほど、睡眠環境にもこだわっています。

  • リカバリーウェアを着て眠る
  • 季節に応じて、加湿器やエアコンを活用
  • ブルーライトを避けるため、寝る前はスマホを見ない

…といった工夫をしている選手も多くいます。

💡まとめ|夜ふかしは、成長のチャンスを逃す!

  • 睡眠は、成長ホルモンの分泌タイム!
  • 「パフォーマンス」と「リカバリー」は睡眠がカギ
  • 22時には寝る!という習慣を今のうちに

将来、プロや代表を目指すなら、「早く寝る」は今日から始める一歩です。
“寝る力”もアスリートの実力のうち!

なんでも食べることができて、どんなに疲れていても、緊張していても、朝からしっかりと食事をとる。
環境が変わっても、自分の力でリズムを整え、食事を楽しむ。
そして、どこでもぐっすり眠ることができる。
そんなアスリートは、自己管理能力が高く、準備とリカバリーの質も高い傾向にあります。

それこそが、試合で結果を出し続ける力となり、
そして“長く活躍し続けるアスリート”としての道を切り開いていくのです。

特別なことではありません。
むしろ、基本の積み重ねこそが、一番の近道なのです。

だからこそ、今から始めてほしい3つの習慣――

  • 朝ごはんをしっかり食べること
  • 好き嫌いをなくすこと
  • 早く寝ること

この3つの土台は、必ずあなたの未来の武器になります。
中学生アスリートの今こそが、未来のトップアスリートになるためのスタート地点。

今日から少しずつでいい。
未来の自分のために、できることを1つずつ積み重ねていきましょう。

✅ 本日のまとめ

  • 中学生アスリートは、「心と体の成長」+「パフォーマンス向上」のために食べることが大切!
  • 一般の中学生よりも、多くの栄養が必要です。
  • 成長期には「5大栄養素」をしっかり摂る。特に意識したいのは…
     「タンパク質」・「カルシウム」・「ビタミンD」・「ビタミンK」・「亜鉛」
  • 未来のトップアスリートになるために、今すぐ始めよう!
     ① 朝ごはんをしっかり食べる
     ② 好き嫌いをなくす
     ③ 早く寝る

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