シンガポール研修4日目〜いよいよ食事提供〜
2025/04/16
アスリート海外研修4日目。
いよいよ選手たちに食事提供の日がやってきました。
課題
「暑熱環境下におけるサッカー選手の試合後のリカバリー食」
- 対象:アルビレックス新潟inシンガポールの選手15人分
- 予算:7500円(食材費・調味料・食器など食事提供に必要なものすべて含む)
- 調理時間:2時間
*調理後、食事会場まで電車で移動しセッティング
目次
リカバリー食とは?
リカバリー食とは回復食のことで、
試合期のコンディションを維持する上で重要な役割を果たします。
試合後には、糖質・ビタミン・ミネラルなどの栄養素が消費されており、
次の日からのトレーニングや試合に向け、速やかに回復させる必要があります。
グリコーゲンの貯蔵量がポイント
運動時の大切なエネルギー源であるグリコーゲン。
主に筋肉や肝臓に貯蔵されています。
グリコーゲンの貯蔵量の低下や不十分な回復は
アスリートの疲労の原因となります。
筋グリコーゲンの貯蔵速度は運動終了後が最も早い
筋グリコーゲンの貯蔵速度は
運動終了後が最も早く、その後徐々に低下していきます。
糖質をきちんと摂取すれば、筋グリコーゲンの貯蔵量は
24時間で通常レベルの範囲まで回復されます。
ポイント
試合終了後、なるべく早く糖質源となる食品を食べる。
そして、帰宅後の夕食でも糖質をしっかり補給する。
*筋グリコーゲンの貯蔵量は糖質摂取量に依存するため、
リカバリーのためには、試合後の食事も
試合前の食事と同様に糖質の多い食事をすることがポイント!!
試合後の消化吸収能力
試合後は心身の疲労から消化吸収が低下している可能性があります。
また、疲労感から食欲が低下することも考えられます。
特に夏場は体温の上昇から食欲が減退しがちなので注意が必要。
揚げ物は避けたほうが無難
消化吸収能力が低下している可能性があることを考慮すると
試合後は揚げ物などの消化の遅いものは避けたほうが無難である。
吸収が不十分な状態だと睡眠の質も低下し、
翌日の疲労感の回復に影響する可能性があります。
食欲がない時は食べる回数を増やす
食欲がない時は1回に食べる量を減らし、
食べる回数を増やしてもOK。
回数を分けて摂取しても、きちんと必要量を食べれば、
24時間後のグリコーゲンの回復状態に差はないことが報告されています。
*食欲がない時は食事をこまめに分けて食べたり、補食を利用するなどの工夫をしよう!
いよいよ食事提供
- 市場で求めていた食材は手に入るのか。
- 予算内で15人分の食事は提供できるのか。
- 調理時間内に完成するのか。
- 持ち運びはどうするのか。
- 選手たちはちゃんと食べてくれるのか。
- どんな食事を求めているのだろう。
いろいろな不安の中、まずは食材探しへ。
次回、食材探しから調理、そして食事提供の様子を報告します。